Kyoko Shimbun 2017.04.21 News

幻の「フライエビ」全身化石見つかる 名古屋 これは嘘ニュースです

フライエビの全身化石。右下に尻尾部分が見える。
 愛知県立考古学センターは20日、県内の白亜紀の地層から衣状の外骨格を持つエビの仲間「フライエビ」の全身化石が見つかったと発表した。これまで頭部や尾はドイツなどで断片的に見つかっていたが、完全な形での発掘は世界で初めて。今後謎が多いフライエビの生態を知る上で貴重な資料になりそうだ。

 2016年、愛知県名古屋市内の喫茶店にエビフライのような化石標本が置かれていることに気付いた地元の古生物学ファンが、センターに鑑定を依頼していた。

 店主によると02年ごろ、エビフライによく似た模様の岩石を店舗裏の地層で見つけたが、生物の化石だとは知らずに飾っていたという。常連客も長年名古屋のジョークグッズだと思って見ていたが、その後の鑑定で白亜紀中期(約1億年前)に生息したフライエビの全身化石であることが判明した。

 フライエビは外骨格がフライの衣状に進化したエビの一種で、これまでも部分化石はドイツや中国など数カ国で見つかっていた。ただ、存在期間が数百年間と極めて短いことから、その生態には謎の部分が多く、学会ではそのサクサクした見た目のため、捕食者の食欲をかき立てたことが絶滅の原因とするのが定説だ。

 見つかったフライエビ化石は体長21センチ。断片から推測されていた体長より大回りだが、内臓部分は十数センチほどで、衣状の外骨格部分を水増しして本体を大きく見せかけている可能性が高いという。同センターの司馬黒虎主任研究員は「完全化石は世界でも前例のない非常に貴重な資料。これほど美味な見た目でありながら捕食を免れたのは奇跡に近い」と話す。

 また、化石の周りには捕食された後のフライエビの尾の化石が6個散乱していたことから、「エビフライの尻尾は食べるべきか」という長年の論争についても、古生物学的には「可食部ではない」との結論がまとまりそうだ。

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