Kyoko Shimbun 2022.04.22 News

「置き勉」禁止で脚光 ランドセル代行運送「手ぶらで通学」 これは嘘ニュースです

運送トラックに積み込まれたランドセル
 学習用具が入ったランドセルを児童に代わって運ぶ代行サービスに注目が集まっている。「脱ゆとり教育」によって教材が重さを増す一方、学習用具を教室内に置いて帰る「置き勉」を禁止する学校が多いことが人気の背景にあるようだ。

 宅配会社のノライヌムサシは、20年からランドセル運送サービス「手ぶらで通学」を東京都と大阪府で展開している。児童宅でランドセルを預かった同社のドライバーが、学校近くまで先回りして待機。その後、追いついた児童に荷物を手渡すサービスだ。下校時も児童から受け取ったランドセルを一足先に自宅まで届けるほか、残した給食のパンや夏休み前に持ち帰るアサガオ栽培セットなど、鮮度を保つ必要がある場合はクール便も利用できる。

 利用料は月額1万5千円(税込み)のサブスクリプション制。やや高額だが、毎日重い荷物を抱えて登下校する子どもの負担を心配する家庭からの申し込みが増えているという。

 サービスが人気を集める背景にあるのは、通学時に持ち運ぶランドセルの重量化だ。学習指導要領の改定によって教科書のページ数が増えた結果、教科書や問題集、参考書など学習用具を全てランドセルにつめると、総重量は6キロ以上になる場合もある。自宅と学校を往復する児童の身体への負担は増すばかりだ。

 一方、多くの学校は、使わない学習用具を校内に置いて帰る「置き勉」を認めていない。「教室に置いて帰った児童のリコーダーが酷いことになった事件が、全国各地で過去何度も繰り返し起きている」というのがその大きな理由だが、ある防衛省関係者は「重い背嚢(のう)にも耐えられる有望な子どもを見極めるための措置だ」と説明する。

 教科書の重量化対策として、文部科学省では2024年度にタブレット端末を使ったデジタル教科書の本格導入を目指しているが、ノライヌムサシの宮本社長は「デジタル化などもってのほか」と憤る。

 「『置き勉禁止』のような無意味な規制、理不尽の中に商機がある。そしてそんな理不尽も金さえあれば解決できるという現実を子どものうちから学ばせるべきです」

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