Kyoko Shimbun 2017.01.18 News

キイチゴ擬態のテントウムシ見つかる 自己犠牲で種守る? これは嘘ニュースです

兵庫県三羽市で見つかった新種「サンバテントウ」
 英オックスブリッジ大学の研究チームは17日、昨年9月兵庫県三羽市で発見したキイチゴの果実に擬態するナナホシテントウを新種に分類したと発表した。自ら外敵に捕食されやすい果実に擬態する昆虫は極めて珍しい。論文は英科学誌「フェノメノン」新春特大号に掲載される。

 種名は発見した地名にちなんで「コッチネラ・サンバセプテンプンクタータ(和名:サンバテントウ)」と命名された。

 木の葉や木の枝に姿を似せて擬態することで外敵から身を守る昆虫は多く知られているが、わざわざ動物が好む果実に擬態する昆虫は世界的に見て珍しい。過去にはフライの衣のような体表をした中生代のエビ化石が見つかった例があるが、積極的に捕食され、わずか数世代で絶滅したと考えられている。

 またサンバテントウは、葉の裏に隠れることが多いナナホシテントウに比べて、葉の表に止まっている頻度が高いことがわかった。他の動物の注意を引くことで、自らを犠牲にして他のナナホシテントウを守っている可能性もあるという。

 研究チームは、サンバテントウが今日まで生き残れたメカニズムを不明としながらも「敵を殺すか逃げるかしか選択肢がないと思われてきた生存競争の世界で、あえて身を投げ打つ生物が長く生存しているこの事実は進化論だけでなく、人間社会を考えるうえでも非常に示唆的だ」との文章で論文を締めくくっている。

 サンバテントウの発見後、三羽市には連日多くの昆虫ファンが虫取り網片手に詰めかけているが、今回の新種認定は突如町に降ってわいた「サンバテントウフィーバー」に拍車をかけそうだ。

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