Kyoko Shimbun 2017.11.10 News

自己愛強いヒヨコ誕生 鏡使い自分を刷り込み 英研究 これは嘘ニュースです

自己愛の強さから自らカラーヒヨコになった個体もいた
 英オックスブリッジ大学の研究チームは9日、自己愛が強いヒヨコを作ることに成功したと発表した。自己愛の仕組みを解明する手掛かりになる可能性がある。研究成果は、英科学誌「フェノメノン」冬休み直前特大号に掲載された。

 鳥類には孵化して最初に認識した動物を親と思い込んで愛着行動を取る「刷り込み(インプリンティング)」と呼ばれる習性があることが知られている。

 同大の研究チームでは、この習性を利用して、全面鏡張りにした特製のケージの中にニワトリの卵を入れ、孵化したヒヨコが鏡に映った自分自身を親だと思うよう刷り込みを行った後、行動を観察した。

 3日後、他のヒヨコがいる集団に戻したところ、親ニワトリの後を追いかけず、多くの時間を鏡に映った自分の姿を眺めるのに費やしたほか、過剰にエレガントなそぶりで餌をついばんだり、観察用カメラの前でモデルのように背筋を伸ばして姿勢で歩くなど、必要以上に他者の目を意識した自己愛性行動が多数認められた。また染料の入った瓶に飛び込んで、インスタ映えを狙うかのように自らカラーヒヨコになった個体もいた。

 「ナルシス」と名付けられた自意識過剰なヒヨコは、普通のヒヨコに比べて毛並みや肉付きが良かったことから、論文は「強い自己愛は生物に利益をもたらす(※ただし人間を除く)」と結論付けて締めくくっている。

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