Kyoko Shimbun 2018.12.14 News

「サンタの正体教えないで」保護者にプリント配布 マキャベリ小 これは嘘ニュースです

保護者にあてた「サンタクロースの正体についてお願い」
 クリスマスを間近に控え、私立マキャベリ高等学校小学部(東京都八王子市)では13日、サンタクロースの正体を明かさないよう保護者に要請するプリントを配布した。サンタを信じる子供の夢を壊さないようにするため、学校ぐるみで配慮する取り組みは全国的にも珍しいという。

 「インターネットで何でも検索できるようになった現代では、サンタの正体まで検索で知ってしまう児童が増えました」

 13日に配布された「サンタクロースの正体についてお願い」と題した保護者向けプリントは、このような文章から始まる。キリスト教系の同校では、サンタを信じる子供のために今年から家庭と連携してこの「最高機密」を守り通すことを決めた。

 プリントでは「子どもの夢を壊さない3か条」として、(1)クリスマスが終わるまで子供のネット利用を禁止する(2)サンタの正体を尋ねられても「次の質問どうぞ」など回答を拒否する(3)子供が希望したプレゼント以外のものを贈る、の3点を挙げている。

 「3か条」の狙いについて、1年生の学年主任・君島主税教諭(51)は「サンタの実在を信じ込ませる最善の手段は、子どもに入ってくる情報を保護者が適切にコントロールすることです」と説明する。「支配者が情報を掌握・管理することは、被支配者の幻想を維持するために必要不可欠なのです」。

 「サンタクロースの正体についてお願い」は、「帰りの会」で保護者に渡すよう全児童に配られた。

 プリントを受け取った小学1年生の油井唯さん(7)は「『正体』ってどういうことなのかな。サンタさんはサンタさんなのに……」と困惑の表情を浮かべたが、学校から配布されているタブレット端末を使ってその場で「サンタ 正体」と検索し始めると、みるみるうちに別の表情へと変わっていった。

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